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限定30冊 ※お一人様一冊限り
¥1,650
著者:尾崎世界観 / 出版社:文藝春秋 / 発売日:2024年7月11日 / 単行本:168ページ / ジャンル:日本文学
──ライブ中に観客の顔を見ながら歌っても決して得られない確かな実感が、転売にはあった。
尾崎世界観さんの最新小説『転の声』が文藝春秋より刊行されました。
ロックバンド「GiCCHO」のボーカリスト・以内右手は、着実に実績をつみあげてきて、ようやくテレビの人気生放送音楽番組に初出演を果たしたばかり。
しかしそんな彼を焦らせるのは、あるときから思うように出せなくなった声と、自分の書いた曲なのにうまく歌いこなせない現状。さらに執着せずにいられないのは、自分たちのライブチケットがいかに「転売」されるかだった。
〈ちゃんとチケットを買って自分の席があるのに、あえてライブに行かないというその意思は、これまでライブに行ってアーティストから感動を与えられる一方だった彼らが、ようやく手に入れた一つの表現なんです。〉
コロナによって生まれた無観客ライブという形式、決まっていたライブの延期・中止の流れ。「観たいのに観れない」「観れるけど観ない」という状態に観客が価値を見出すようになったいま、バンドをプレミアムな存在に押し上げていく鍵を握るのは「転売」だ。そして以内は、カリスマ転売ヤー・エセケンに魂を売り、自分の転売をデザインして欲しいと名乗り出る。
〈俺を転売してください。〉
やがて以内の後ろ暗い欲望は溢れ出し、どこまでも暴走していき──。
本作は、虚実皮膜のバンド小説にしてエゴサ文学の到達点。現代社会や音楽業界に対する批評と挑発には著者の覚悟さえ感じられ、読むものを圧倒します。
今回コトゴトブックスは、『転の声』サイン本を限定発売します。
尾崎さんの直筆サインとともに、作品をお楽しみください。
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