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サイン本上下巻セット ※完売、再販なし
¥4,840
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上巻 ※サインなし
¥2,420
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下巻 ※サインなし
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著者:村田沙耶香 / 出版社:集英社 / 発売日:2025年3月5日 / 単行本:各432ページ / ジャンル:日本文学
──「私」だけでなく、「世界」が分裂していく。
村田沙耶香さんの最新作『世界99』上下巻が、3月5日、集英社より刊行されます。
性格のない人間・如月空子は今日も分裂する。彼女の特技は、〈呼応〉と〈トレース〉を駆使し、コミュニティごとにふさわしい人格を作りあげること。「安全」と「楽ちん」だけを指標にキャラクターを使い分け、日々を生き延びてきた。
空子の生きる世界には、ピョコルンがいる。
ふわふわの白い毛、つぶらな黒い目、甘い鳴き声…、どこをとってもかわいい生き物・ピョコルンは、当初はペットに過ぎない存在だったが、技術が進み、ある能力を備えたことで、世の中は様相を変え始める。
そして下巻が描くのは、14年後の世界。
14年前、「リセット」を経験した人類は混乱の最中にあった。
しかしラロロリン人の考えた「人間リサイクルシステム」がうまく機能し、やがて社会は再生を迎える。
49歳になった空子は「クリーンな人」として、美しく優しい世界を生きている。生まれ育った街「クリーン・タウン」の実家に戻り、同級生の白藤遥とその娘・波とともに生活を続けている。
ようやく訪れた穏やかな社会の中心には、さらなる変貌を遂げたピョコルンがいた。都合の良い「道具」・ピョコルンを生み出した果てに、人類が到った極地とは――。
「本のかたちに擬態しているけど、いったいこれはなんだ。」
本作をいち早く読ませていただいた私が最初に抱いたのは、こんな感覚でした。
現実よりよっぽど長くこの作品のなかに深く入り込む日々が増えるほどに、こっちの世界の方が本当なのではないかという錯覚が強くなる。「世界は、人は、とうの昔からこうなっているでしょう?」と根幹部分を刺す声まで聞こえてきて、読み終えてしばらくのあいだは、2025年と符号された現実にちゃんと戻ってこられているのかさえ怪しい感覚がありました。
ピョコルンやラロロリン人、今はまだない技術が描かれているからといって、油断してはならない。
私たちは元々これほど卑劣で傲慢で、加害や差別はダメだと言いながらする側に立ったときは鈍感で残酷で、正義や感動を叫んでいるときの快楽は麻薬で、他者と断絶しても都合よく世界を引き寄せることは可能。
世界を覆っている皮を一枚一枚剥がされていくようで、血だらけになりながら読みました。
本作が世界に誕生したら、いったいどうなってしまうのか。世界中に「『世界99』を読んだ」という人間が増えてく未来を想像すると、楽しみでなりません。
今回コトゴトブックスは、『世界99』上下巻サイン本を限定販売します。
著者直筆サイン入りで作品をお楽しみください。
【ご購入後の流れ】
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