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サイン本
¥1,870
※味な一言の種類はお選びいただけません。
著者:平野紗季子 / 出版社:新潮社 / 発売日:2024年8月29日 / 単行本:192ページ / ジャンル:エッセイ
──味って時々、世界のすべてだ。
平野紗季子さんの最新エッセイ集『ショートケーキは背中から』が新潮社より好評発売中です。
あまりにも過酷だった新社会人生活の日々、胃に心に染み渡った春菊のすり流し。
有事に備えてポケットやカバンに忍ばせて、砂の星のように粉々にさせてしまった幾つものシガール。
あんこをこそげとって生きてきた自分との別れを決定づけた完璧などら焼き。
嫌いなものが減っていくことに自分が自分でなくなってしまう心許なさを感じた、コーヒーの味。
「ショートケーキは背中から」を覆したエアリーなショートケーキ。
供えられたいお菓子、タイムレスチーズケーキ、ボエムへの恩、世界一(平野調べ)のおしぼり、食後の生き霊……。
デビュー作『生まれた時からアルデンテ』から10年。
本作は、2015年から2024年まで様々な媒体に執筆してきたエッセイを大幅に加筆修正したものに加え、「言いたい放題食べたい放題 ごはん100点ノート」をはじめとした書き下ろし6作(いや、実質106作!)をまとめたエッセイ集。
人より貪欲に食べ、言葉を探し続けた著者20年の記録に圧倒されつつ、しかしそこにあるのが「幸せな記憶」だけでないというのは、人がものを食べて生きる以上逃れられない孤独が、彼女の文章には常にあるからだと思うのです。
〈食べものは形に残らなかった。あんなにたくさん食べたのに。すがすがしいほど、何もかもなくなった。〉
〈こんなふうに、人は過去の自分と別れていくのだな〉
〈消えゆくことのセンチメンタルすらもエンタメとして消費しているのではないかと自分で自分が怖くなる〉
〈時間は戻らない。私はなにもしなかった。だからせめて忘れない〉
消えて戻ってこないもの、巻き戻せない時間、記憶、味。
こんなにも豊かに食を綴るのは、彼女の文章が読むもののお腹を空かせ心を満たすのは、食べものが消えものであることへの抵抗、忘れたくない、覚えていたいという祈りにあると気付いたとき、その読み心地は一変します。
(平野紗季子、やっぱり恐ろしい子!)
今回コトゴトブックスは、『ショートケーキは背中から』サイン本を限定販売します。
著者直筆サインとともに、平野さんが味でとらえた世界をお楽しみください。
【ご購入後の流れ】
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